牛すじには、アキレス・メンブレン(ハラミすじ)・赤身の3種類があります。
①アキレスすじ
アキレスは、無味無臭で牛すじの中でも断トツにコラーゲンがある
透明な部分です。
この部分だけなら出汁はあまり出ませんが、
逆に出汁を吸い込みます。そこでおすすめな料理は、おでんです。
煮込んださまざまな食材のだしと旨みを吸い込み美味しくなります。
煮込んで柔らかくした食感は、まさに「お餅」のように
プニュプニュになります。
かむほどに出汁の旨みがじわっと染み出てきてクセになります。
おでん以外でも出汁がたっぷり出る鍋料理全般におすすめです。
3つのすじの中では、下処理が一番煮込み時間がかかります。
②メンブレン(ハラミすじ)
メンブレンは、内臓肉のハラミについているスジです。
内臓肉のすじなため、モツのように少しクセがありますが、
食感が、コリコリとした感じでかみごたえがあります。
おすすめ料理は、味噌煮込みです。
モツ鍋と同じ感じで、ある程度濃い味で煮込むことで
内臓の濃い味と濃い味噌味がうまくマッチしてクセになります。
もちろん、おでんにも合いますね。
味噌煮込み以外では、イタリアンの内臓料理トリッパのように、
トマト煮込みなどにも合います。
モツのように焼いてから煮込むとクセも消えさらにおいしいです。
③赤身すじ
こちらは、カレー、煮込み、おでんなど通常の牛肉を使う料理なら
なんにでも合います。
通常の牛肉と違うところは、出汁がたっぷりでますので、
少量で十分満足できる料理に仕上がることです。
こちらの記事もおすすめ
牛の畜種の違いもある
牛すじの種類が3種類
あるとお伝えしましたが、
これに牛肉の種類がさらに大まかにですが
3種類にわかれています。
①ホルス
乳牛で使用しているホルスタイン種というものです。
この肉は赤身肉の部分が多く
和牛のような脂があまりありません。
よく国産牛などと言われて流通しています。
②和牛
日本独自の和牛種というものです。
黒毛和牛はここの分類に入ります。
霜降り肉が特徴的でホルスに比べて
脂が多いため軟らかいです。
③交雑
ホルスと和牛をかけあわせたもので
交雑種といわれています。
和牛とホルスの中間の位置づけです。
別名F1とも言われています。
どれが美味しいかと言われると
正直、人それぞれになると思います。
通常、単価は、ホルス<交雑<和牛の順
となっていますが、
それぞれの生産者が与える餌や
肥育環境によっても
肉の味が変わるため、
一概に和牛だから美味しいとはならない
というのが肉業界の常識となっています。
細かくみていけば、肥育年数や
牛それぞれの血統、性別も
影響してしまいます。
そこで生産者は、
各生産地ごとで「〇〇牛」などと名乗って、
こだわりの肥育方法などで
それぞれの種類の牛を
肥育しているのが現状です。
以上は、国産牛での種類になりますが、輸入牛は各国で畜種も変わってきます。
この記事を書いた人
牛すじ専門店店長 KATO
情報業界から飲食業界、そして畜産業界に入って20年以上。肉牛生産から工場での製造加工と販売まで携わりながら、大手商社・メーカー、流通小売り、飲食チェーンから個人店までと幅広い業種と仕事をする。現在は、安心安全な牛すじ商品を提供すべく活動中。調理師免許保持。
下処理不要の牛すじ販売サイトはこちら↓