牛すじの下処理はなぜ必要?
先日、このような
なにげない質問をいただきました。
確かに!そもそも、牛肉は下処理しないのに
なぜ、牛すじだけ?
と思われるのは当然ですよね。
過去に牛すじを下処理しないで料理したことが…
数年前に、 牛すじを下処理しないで料理したことがありました。
スーパーで普通に売られている、いかにもすぐに使えそうな
見た目のよい牛すじ肉です。
しかし、結果はさんざんで…
そして、しばらく牛すじ恐怖性になってしまいました!笑(^o^;)
ではなぜ、生の牛すじは下処理ないといけないのか
簡単に説明しますね。
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下処理が必要な理由①.よごれや血合いを取るため
通常の牛肉は、ロース、バラ、モモなど部位ごとに分けて出荷します。
その時にはすぐお店でスライスできるように
工場で整形(綺麗にナイフで削ぐことです)して
血合いや汚れ、獣毛などを取ります。
しかし、牛すじは色々な部位から少しづつ取ることや
肉片も細かかったり、薄かったり、わかりにくものもあるため、通常の整形作業ができなく
汚れが完全に取れない場合や、あえて取らない場合があるためです。(価格が合わないため)
また、もともと整形していない牛すじは、ある程度目立つよごれだけ取って
そのままパックされて出荷されてしまうためです。
下処理が必要な理由②.余分な脂やくさみを取るため
牛肉は部位や個体差によっても味や臭いが違います。
また、 同じ牛肉でも牛すじはよく動く部位でもあり、
その分味が濃厚なのが牛すじです(牛肉の臭いがキツイ)
そのため一度下処理で煮込むことによって、キツイくさみやアクを落とし
料理になじみやすくするためです。
あとは脂も多すぎるとくどくなりすぎてしまいますね。
下処理が必要な理由③.柔らかくして食べやすくするため
牛すじはよく使う部位のため固いので、どの食材よりも
長い時間の煮込みが必要なため
先に煮込んでおいてから
他の食材と一緒に調理できるようにするためです。
赤身すじは、肉がメインのため早いものなら1時間で柔らかくなりますが、
アキレスすじは、それこそかなり固いので5時間以上は煮込まないと、
食べることができないレベルだと思います。
圧力鍋なら半分くらいの時間で柔らかくできますが
畜種や牛すじの部位によっても時間がバラバラのため
行きつけのお店でアドバイスを受けて購入されるのが手間がかからなくていいかもしれません。
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まとめ
上記3つにあてはまらない牛すじなら
下処理は必要ありませんが、
通常スーパーで販売している生の牛すじは
下処理をした方がよいでしょう!
牛すじの下処理がめんどくさいからという場合は、
下処理済みのものを購入するか
牛すじの代用として、赤身肉だけですが、牛スネ肉を購入すると
下処理なしで40,50分程度煮込めば柔らかくなるかと思います。
この記事を書いた人
牛すじ専門店店長 KATO
情報業界から飲食業界、そして畜産業界に入って20年以上。肉牛生産から工場での製造加工と販売まで携わりながら、大手商社・メーカー、流通小売り、飲食チェーンから個人店までと幅広い業種と仕事をする。現在は、安心安全な牛すじ商品を提供すべく活動中。調理師免許保持。
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